小数のかけ算(分配法則)
公開日: 2017年6月13日火曜日
小数のかけ算の学習において、分配法則が小数でも成り立つということを学ぶ授業。次のような3問の計算問題を解こうという導入で始めました。① 9.6×11.8+ 0.4×11.8
② 2.8× 6.2+ 6.2× 7.2
③12.6× 5.3+12.6× 4.7
2、3人は問題を見た瞬間に「10」のまとまりを発見し、「簡単!」と言っていました。
半分の子どもたちはその声を聞いて「何かあるな」と見始め、「10」のまとまりに気付きました。
残りの半分はまともに計算していました。(この多さはかなり意外でした)
「裏技を使っていいですか?」という発言が出たので、「裏技とかあるの?」ととぼけて見せ、「あるなら使っていいよ」と言いました。分配法則に気付いていない子は興味津々です。
しばらくしてどんな裏技があるのかを聞きました。
すると、「同じ数があったら1つにしていいから10×11.8=118」
と説明し、答えを出しました。
分配法則を使っていない子どもたちは、「なんでそんなことしていいの!?」と大騒ぎです。
(「なぜ」を問う雰囲気ができているのはうれしいけれど、分配法則を完全に忘れているのは問題ありですね)
さらに、「どうしてそんなことしていいの?」と聞くと、分配法則を使って答えを求めた子たちも下を向いたり、首を傾げたり。やはり分配法則は形式的理解に留まっているのですね。
写真を載せます)
まずJ君が11.8の塊の絵を使って説明しました。
0.6分と0.4分の表し方がちょっと難しかったですが、みんな納得することができました。
次にYさんがあめ玉を使って整数の場合を例に分配法則を説明しました。
最後にR君が「面積みたいにして考えたらすっきりしました」と言って面積図を持ち出してきました。この画期的な図に子どもたちは「分かりやすい!」と大興奮でした。
このずは面積図と言うことや、他の場面でも使うことができる図だということを確認しました。
分配法則を知識として知っていたり、計算技能として使うことができても、その意味までは理解していないため、転用しないということを痛感した授業でした。
それと同時に、「絵・図」と「式」を「ことば」を介して説明しつなげていった子どもたちの対話の様子は素敵だったなと感動を覚えました。
この後、発展問題として9.8×15を考えさせたところ、面積図を使って(10-0.2)×15を説明することができました。
算数科 大林
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